アリスにとって其処は見知らぬ世界。故郷に戻るべくアリスは新緑の中を彷徨う。
然し、歩いても歩いても出口は見えない。何時の間にかアリスは迷子になっていた。
軈て歩き疲れたのか木陰で休憩を取る事にした。アリスは少し心配になって来た。
すると背後から獣のエグザマクスが迫る。エグザマクスとは思えないような獰猛な唸り声。
獣は咄嗟に銃口をアリスに向けた。アリスは気付いたのか咄嗟に逃げ出した。

「こりゃあ良い獲物だぜ!武器も持っちゃいねぇ雑魚がこんな所に紛れてやがる!」

アリスは必死で逃げ出す。何せ戦う武器も獣に立ち向かう勇気も持っていない。
そうこう逃げ回っている内に獣のライフルがアリスの脚に命中し、転倒した。
元は装甲突撃メカなので頑丈さだけは優れている。然し、2発目の銃弾が本体目掛けて飛んできた。
もう逃げられない。最早絶体絶命。其の時だった、謎の赤い影が獣に襲い掛かったのだ。
其の赤い影は右手に剣を携え、左腕は異形な黒い腕、左右非対称の色と形状の脚。
背中には翼と大きなハートを背負っている。其の姿は正に……、悪魔。
何時の間にか獣のエグザマクスは八つ裂きにされていた。そして悪魔はアリス目掛けて向かってくる。
見た目からしてマクシオン軍の機体だ。勝てる筈も無い。最早死を覚悟するしか術は無かった。

「……俺と一緒に来い。バイロンのアリス。」



Spinatia Heart Queen
ハートの女王をモチーフに作られたスピナティア。通称真紅の死神女王。
右手の剣で処刑を下し、異形の左腕で全てを握り潰す。背中のハートウイングで高速飛行も可能。
トランプ兵を模した4機のロイロイは不向きな遠距離攻撃を支援。




「本来ならアリスは処刑するのが物語の筋だが此の戦禍ではそうはいかないらしい。
 俺と来いアリス。迫り来る火の粉は俺が全て払ってやる。」



#2 マクシオンの赫い死神






……と言う訳で2体目です。票数からして今回もマクシオン軍は蚊帳の外になりそうな予感……。
一応バイロン軍の援護もあるので併せれば地球連合軍に有利が取れる!(勝てるとは言ってない)
2体目にヴィランのハートの女王を持ってくる采配。其れもアリスの頼もしい仲間として戦ってくれる。
こう言う所もバイロンとマクシオン連合軍の強みだよね。だが此方からすればバイロン軍は敵。
マクシオン軍だけで古代都市戦に勝たなければ意味が無いんだ。実質何時も通りの三つ巴の戦い。
と言う訳で機体説明。ハートの女王なので赤と白基調。左腕と右脚は黒で塗装してトランプを表現。
ハートの女王のモチーフに「左右非対称」と「悪魔」のテーマを加えて仕立ててみました。
一番の特徴は背中のハート。マルチウイングだけで表現出来るのですっごい楽でした。
展開すれば文字通り翼にもなるので空中戦でも大活躍。武器としても機能させたかったが可動の都合で断念。
剣はエネルギー武装付属の奴で左腕はアームユニット。ベースは勿論リーパースピナティア。
トランプ兵ロイロイは森林戦派遣のアリスナイトから流用。……と言う事はアリスナイトも古代都市に来てます。
因みにパイロットは30MSのオーディションに出したシスター処刑人が乗っているらしい。
どうやら奴には夏の思い出と言う概念は無いらしい。抑々古代都市戦自体が夏の思い出なので。
一応主役の2体は揃ったので3体目からは殆ど1話限りのゲスト出演になります。
3体目は黄昏のレヴェルノヴァ、4体目は忍者スピナティオの予定。後、黄昏が地連の機体を出すとか。
メインの将軍スピナティオは後の方の派遣になるかと。果たして何処まで派遣記録を伸ばせるか頑張るぞい!!