ハートの女王と桜牙の活躍にマクシオン軍のアサルトレディとの出会い。
沢山の仲間に囲まれたアリス一行は一刻も早くR4からの脱出ゲートを探す。

「さっきは助けてくれてありがとう……。二人ともとてもお強い方ですね。」

「プロヴェデルの攻撃なんか俺にとっては素麺みたいなもんだ。」

「……例えが可笑しく無かろうか?少年兵よ。其れとあのプロヴェデルは何か可笑しくてのう。
 地球連合軍の機体にも関わらず何故か傷一つ付いておらんポルタノヴァが載っておった。
 然もあのポルタノヴァは一向に動いておらなかった。最早電池みたいに扱われておった。
 どうやらプロヴェデルは他のエグザマクスを鹵獲して力の源としておるようじゃ。
 適当なエグザマクスを載せるだけでプロヴェデルの真価が発揮されると儂は見た。
 機体の損傷が少ない程、プロヴェデルの凶暴性と知性は跳ね上がっておる訳じゃ。」

「……随分と厄介な相手だな。此の先の戦争でも戦うとなりゃ恐ろしい。」


然し、彼女達の元に大破したスピナティオが駆けつける。集積場で戦っていた機体だ。
今にも機能が停止しそうな状態でスピナティオは告げる。其れは絶望的な一報だった。

古代都市R4にはもう安全な場所など無い。我々の部隊は全滅した。仲間も鹵獲された。
貴様等の中では優勢だと思うが、貴様等の知らない所で奴等は暴虐の限りを尽くしている。
特に地連の機体が載った奴等に気を付けろ。奴等は自由自在にプロヴェデルを操れる。
今一度貴様等に告ぐ。最深部に向かい此処で終戦を待て。此の島に、安全地帯など何処にも無い。


そう告げるとスピナティオは機能を止めた。操縦者も深い傷を負って事切れていた。

「早くバイロンに帰りたいわ……。こんな簡単に命が奪われるなんて……。」

「悲しむなアリス。寧ろ最深部の方が安心だったりする。何せ最深部には強い仲間が集っている。
 其の中で貴様に似たスピナティアを探せ。奴ならきっと俺達を守ってくれる筈だ。」

「確かにそうかもしれんのう。地連の目的は遺跡の奥地に眠る未知のエネルギーと聞いておる。
 其れを護るには数多の修羅場を掻い潜り、最前線で戦える果敢な猛者を向かわせるのが常識じゃ。
 外周に隠れて終戦を待つよりも奥地に赴いて強い味方に護って貰うのが何より安全じゃ。
 儂とて古代兵器を護る地連の機体に喝を入れたいからのう。」

プロヴェデルの大量投入に因り、優勢だった宇宙連合軍の戦局は一気に地球連合軍へと傾く。
古代遺跡R4最深部。朽ちた艦船群には未知のエネルギーを放つ古代兵器が多く積載されている。
謂わば地球連合軍と同盟軍の分水嶺。当然其処にはより強力なプロヴェデルが配備される。
混沌を極めるR4最深部に水色の機体は華麗に舞う。まるで不思議の国に迷い込んだかのように。
地連の精鋭部隊を物とせず、重装備のプロヴェデルに対しては肩に装着された巨砲を放つ。
怯んだ隙を見て水色の機体は胸に載せられた地連の機体を繋ぐ動力源を剣で切り裂いた。
そして水色の機体に無人で襲い掛かるプロヴェデル。其処に現れるは白い兎だった。
「時ヨ、加速シロ!」 そう呟くとプロヴェデルは瞬く間に朽ち果て、動かなくなった。
圧倒的な強さを誇る水色の機体に地連の戦士は慄く。紛う訳が無い。奴は森林戦の英雄だ。



Spinatia Alice Knight "Dragon Slayer"
森林戦で圧倒的な強さを誇った機体が対プロヴェデル用に更なる改良を遂げた。
リーチの長くなった龍王殺しの剣に加え、絶大な破壊力を誇る巨砲を装備。
更なる高みへ踏み入れた不思議の国の死神は古代都市R4にて鮮血を撒き散らす。


恐るべき強さを誇るアリスナイトを前に地連の機体は逃げ惑う。だが、其れを見逃す訳にはいかない。
巨砲を再び構え、逃げ惑う地連の機体に向けて無慈悲な一発を放つ。其れは核兵器の如くの一撃。
一行が最深部に辿り着いた途端、目の当たりにしたのは残骸の中で立ち竦むアリスの騎士。
「……相変わらず滅茶苦茶やってんじゃねぇかぁ。」

少年兵の一言に操縦者が顔を出した。華奢で可憐な機体に到底似合わないような大男だ。
顔には修羅場を掻い潜って来た事を証明する十字傷。そして大男は大声で叫んだ。

「よく此処まで来やがったなぁハート野郎よぉ!!」

アリスナイトは賺さずハートの女王に斬りかかる。言っておくが味方割れではない。
戦う事しか生き甲斐を感じない彼にとっての触れ合い方である。

「相変わらずの狂いっぷりだな、大英雄ルカス・マクシア!!!」

「……そうだな、じゃあ始めようぜ!プロヴェデル討伐対決をな!!!」

アリスはこう思った。可愛い女の子だと思ってたのに全然違う人だったなんて……。
そして、古代都市戦は終局を迎える。突如開く2つのゲートの先には3機のマクシオンの機体。
其の背後には同盟軍の機体が控えている。そしてもう一方のゲートには無数のプロヴェデル。
斯くして、地球連合軍と同盟軍による古代都市での最後の戦いが始まるのだった。


#7 龍王殺しのアリスと英雄ルカス






森林戦に派遣したアリスナイトの新型です。前回と比べて武装も沢山追加。
騎士スピナティオとリーパーがあるだけで此処まで騎士っぽくなって大満足。
見た目とは裏腹に乗っている人が筋肉質な男なのは相変わらず。そして名前はルカス。
体格としてはナッパに近い戦闘狂。こんな人がアリスナイトに乗ってんやで?
武器もエネルギー武装の剣を使って更に強化。そして最大の特徴は左肩の巨砲。
剣戟だけで無く遠距離からの攻撃も獲得。プロヴェデルに対抗する手段として。
武装だけでなく素体にも拘った。黄昏直伝のグレー肌。踝の部分は白で靴下っぽく。
メカ娘はやっぱりグレー肌の方が良いらしい。フェイイェンもそうだったし。
……となると次の公式戦で出すアチェルビーも肌の色はグレーで統一かな。
改めて性癖に襤褸が出てしまった感が凄い。更にスカートらしさもパワーアップ。
12月発売のマルチクロスにも期待。スカートっぽく見せられる奴なので期待。



そして物語の根源となった白兎はアリスナイトの使い魔で古代都市への誘導役。
アリス以外にも他のバイロン/マクシオンの機体も此奴に導かれて古代都市に辿り着いた。
そして白兎の真価は時を操る力。時を加速させて機体を朽ちさせると言う壊れ技。
更にアリスナイトが損傷しても時を巻き戻して損傷を無かったことにしたり。
時を自在に操るロイロイと圧倒的な強さを誇るアリスナイト。此れで負ける訳が無いのだ。

此れで古代都市戦でやりたい事は全て終わった……、と言いたい所だが未だ終わりではない。
コミケの所で述べた3機体を派遣して終了。要はアリスの物語は次で最終回になる。
内訳は何時も通りのスピナ兄妹。黄昏は装甲突撃メカで派遣。かなり厳しい戦いになるぞ。
戦局も地球連合軍が同盟軍を物ともしない圧倒的な力で独走中。
如何にプロヴェデルが恐ろしい奴なのかを改めて実感。そしてマクシオン軍は相変わらず蚊帳の外。
お盆を過ぎてからが本番。果たして3機同時に派遣が出来るのか。