シンオウ神話 アルセウスの秘密を探れ 後編



……トイレにしては もどってくるのが ずいぶんと ながかったですね。
それにしても はげしいおとでしたね。 よほど がまんしていたと ききます。



まさかトイレまで付いて来ておったのか……。随分と性欲の強い研究員じゃな其方は……。
まあ本題に精に出せる気力が十分に付いたなら良い。随分と出した故に妾もアルセウスの秘密に専念出来そうじゃ。
見ての通りアルセウスは何も無い場所にある卵から生まれ、宇宙や生命を創りだしたポケモンじゃ。
更にアルセウスはポケモンに於いて最も重要な力を与えておる。其れはポケモンのタイプじゃ。



そういえば アルセウスは プレートを もたせると タイプがかわる とくせいを もってますね。
これが アルセウス さいだいの とくちょうです。 これが ぜんちぜんのうの ポケモンならではの ちからですね。
シンオウちほうで プレートを ひろうと うらがわに もじが きざまれてます。 これを まとめてみると……
宇宙生まれる前、その者独り、呼吸する。
宇宙生まれし時、その欠片、プレートとする。
プレートに与えた力、倒した巨人達の力。
その者、時間空間の2匹、分身として世に放つ。
その者、時間空間を繋ぐ3匹のポケモンをも生み出す。
2匹に物、3匹に心、祈り生ませ世界形作る。
生まれてくるポケモン、プレートの力分け与えられる。
プレート握りし者、様々に変化し力奮う。

まさに まぼろしのポケモンに ふさわしいですね。 それいこうの まぼろしが かすんで みえるほどに。



余りにもスケールが大きすぎじゃ。アルセウスはポケモンは疎か天地創造の根幹にすら触れておるのじゃぞ。
実際にシンオウ神話が本物である事も実証しておる。HGSSに映画館のアルセウスを連れて行くイベントじゃ。
先ずは下の動画を見ると良い。此れがアルセウスが生命を創造する瞬間じゃ。




こ……これが アルセウスの ほんりょうだなんて……! じげんが あまりにも ちがいすぎる……!
なにもない ばしょから せいめいまでも つくってしまう ポケモン。 まさに まぼろしとよぶに ふさわしい!
……そういえば ポケモンの しげんである ミュウと アルセウスとの かんれんは あるのでしょうか?



……難しい質問じゃな。確かにミュウは全てのポケモンの祖先とされる幻のポケモンじゃ。
一方でアルセウスはミュウが生まれる遥か昔に宇宙を創造しておる。要は神かポケモンか、と言う訳じゃな。
要約すれば先ずはアルセウスが宇宙を創り、次に生まれたディアルガとパルキアが時間と空間を生み出した。
更にユクシーとエムリットとアグノムを生み出し、心と言う概念が生まれ、人間の世界が完成したのじゃ。
其の世界で最初に生まれたポケモンがミュウじゃ。ミュウにエスパーが付いておるのもアルセウスのお陰じゃ。
無論ディアルガやパルキア、ギラティナにもプレートの力を与えられておる。アルセウスはポケモンの属性を司るのじゃ。
そしてミュウを元始としてピカチュウやコイキング、ドータクン等様々なポケモンが現れた、と言う訳じゃ。
ところでじゃ、プレートに書かれておる「倒した巨人達の力」とは何ぞや?巨人と言えばレジギガスが思い浮かぶのう。



……たしかに! きょじんたちというのは レジロックや レジアイス レジスチルのことですね。
ガラルちほうでは あらたに レジエレキ レジドラゴが ついかされたのも きおくに あたらしいです。
あらたな レジが はっけんされたとなれば ほかのタイプの レジも ついかされそうなかんじです。
アルセウスは きょじんを プレートに ふういんして ほかのポケモンに ちからを わけあたえていたのですね。
つまり レジけいの ポケモンは タイプの がいねんに おおきくかかわる ポケモンと いえそうです。
そのきょじんの おやだまが レジギガス。 アルセウスと おなじ ノーマルタイプの ポケモンです。
レジギガスは だいちを つかさどる ポケモンで ほかの レジけいも つくったと されています。



つまりレジギガスとアルセウスは対立しておる、と言う訳じゃな。命を創造する力もアルセウスと似通っておる。
とは言え大きさは巨人とは思えないがのう。要はアルセウスに封印された巨人を模倣したのがレジ系と言う訳じゃ。
レジ系が5種類しか見かけないのも合点が行く。果たしてレジギガスはレジェンズでは如何関わるじゃろうかのう。

最後に一つ考察じゃ。規模が遥かに拡がるがアルセウスの上に更に大きな存在が居ると妾は思うておる。
図鑑説明文に書いておった1000本の腕、其の1本がヒスイ地方で出会う事となるアルセウスじゃ。
つまりアルセウスは宇宙に1000匹は居るという訳じゃ。何せ宇宙の規模は我々の想像を遥かに凌駕する程広いのじゃ。
其の1000本の腕の持ち主こそが……、シンオウ様。アルセウスの真の姿じゃ。
其方はディアルガとパルキアのオリジンフォルムをシンオウ様と考察しておったがシンオウ様の腕の1本に過ぎん。
何せアルセウスにはプレートとは別のフォルムチェンジが残っておるからのう。其れがシンオウ様と言う訳じゃ。
表向きでは普通のアルセウスがラスボスで間違い無かろうが裏向きは真の姿のアルセウスとの戦いになるじゃろう。
何せアルセウスは幻のポケモンとしての一線を遥かに超えておる。真の姿があっても可笑しくは無かろう。



ああ…… もはや アルセウスが ポケモンだとは おもえなくなりました……。
たしかに アルセウスの しんのすがたは ありえますね。 キュレムに しんのすがたが あったかのように。
それにしても アルセウスが 1000ひきも……。 あまりにも スケールが おおきすぎて ねつが……。



……如何やらアルセウスが幻のポケモンとしての規模の大きさに耐えられなかったようじゃな。
見ての通りヒスイ地方での冒険はシンオウ神話の起源と禁忌に触れる壮大な冒険になりそうじゃ。
今回は此処までじゃがヒスイ地方での物語の総括としての完結編が残っておる。ちと先になるが期待すると良い。
此処では話せなかったダークライとクレセリアの関係、ヒードランの謎、トバリ神話の真相等……。
如何やら完結編も長くなりそうな予感じゃ。果たしてヒスイ地方にはどのようなポケモンが棲んでおるじゃろうか。
妾としてはヒスイ地方のポリゴンが見てみたいのう。人工のポケモンは遥か昔の世界に住んでおるじゃろうか?

昔、シンオウが出来た時、ポケモンと人はお互いに物を送り、物を送られ支えあっていた。
そこであるポケモンはいつも人を助けてやる為、人の前に現れるよう他のポケモンに話した。
それからだ、人が草むらに入るとポケモンが飛び出すようになったのは。

剣を手に入れた若者がいた。それで食べ物となるポケモンを無闇矢鱈と捉えまくった。
余ったので捨ててしまった。次の年、何も獲れなかった。ポケモンは姿を見せなくなった。
若者は長い旅の後、ポケモンを見つけ出し尋ねた。
どうして姿を隠すのか? ポケモンは静かに答えた。
お前が剣を振るい、仲間を傷つけるなら私達は爪と牙でお前の仲間を傷つけよう。
赦せよ、私の仲間達を守る為に大事な事だ。
若者は叫んだ。お前達ポケモンが生きている事、剣を持ってから忘れていた。
もうこんな野蛮な事はしない。剣も要らない。だから赦して欲しい。
若者は剣を地面に叩きつけて折ってみせた。ポケモンはそれを見ると何処かに消えて行った。

その昔、東の海に王子と呼ばれるポケモンがいた。
人の勇者は海に住むポケモン達に王子に会わせて欲しいと頼んだ。
タマンタ、ブイゼル、そして大きな棘のハリーセンの3匹は人の勇者を認め共に歩む。
勇者達は夕暮れの海へ船を出し、水面に聳える海の門を潜る。
その知らせは王子の耳に届き、王子は海の小穴で出迎えた。